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マンション選びのポイント

第1回 マンション買うのと借りるのと、どちらがトクか

マンションを買うかどうか迷っている時期に最も気になる疑問といえば、「買うのと借りるのと、どちらがトクか」ではないでしょうか。マンション選びのポイントの第1回は、だれもが抱くこの疑問にお答えしましょう。

入居時のコストと40年間のコストの合計で比較

マンションの折り込みチラシなどを見ると「家賃並みで買える!」などとうたっていたりします。でも、いざ買うとなるとまとまった頭金が必要ですし、住宅ローン以外にかかる費用も無視できません。かたや賃貸暮らしではずっと家賃を払わなければならず、引っ越しのたびに礼金や手数料が発生します。

マンション探しに本腰を入れる前に、この疑問はぜひとも解消しておく必要があります。そこで入居時のイニシャルコストと、入居後のランニングコストを合計し、40年間の総負担額で比較してみましょう。分譲マンションは4000万円の3LDKで、価格の2割を頭金として用意します。金利3%の住宅ローンを30年返済で借りると、毎月の返済額は約13万5000円です。一方の賃貸マンションも家賃が13万5000円の物件を借りたとします。駐車場代は分譲も賃貸もさほど変わらない場合もあり、リフォーム費用や引っ越し費用はケースバイケースなのでここでは含めていません。金利や家賃などの変動も省略してあります。賃貸の場合の敷金も、退去時に戻るお金なので除外しました。

●分譲と賃貸の40年間の負担を比べてみると
■条件設定(金額はいずれも概数)
〈分譲マンション〉
・価格/4000万円(70m2、3LDK)
・頭金/800万円
・購入時の費用/200万円
・住宅ローン返済額(月額)/13万5000円(借入額3200万円、金利3%、30年返済、ボーナス時返済なし)
・管理費・修繕積立金(月額)/2万円
・固定資産税など(年額)/13万円

〈賃貸マンション〉
・家賃(月額)/13万5000円(45m2、2DK)
・共益費(月額)/5000円
・入居時の費用/40万5000円(礼金2カ月、仲介手数料1カ月。6年ごとに発生)
・更新料/13万5000円(引っ越し時を除き2年ごとに発生)

■40年間の総負担額
〈分譲マンション〉
頭金 800万円×1回 800万円
購入費用 200万円×1回 200万円
住宅ローン 13万5000円×12カ月×30年 4860万円
管理費など 2万円×12カ月×40年 960万円
固定資産税など 13万円×40年 520万円
7340万円

〈賃貸マンション〉
家賃 13万5000円×12カ月×40年 6480万円
共益費 5000円×12カ月×40年 240万円
入居費用 40万5000円×6回 243万円
更新料 13万5000円×19回 257万円
7220万円

分譲も賃貸も7000万円台の負担で大差なし

試算の結果、40年間の総負担額は分譲・賃貸とも7000万円台前半と、さほど大きな差はありません。結局のところ、「買うのも借りるのも、どちらがトクとは断言できない」のが結論なのでしょうか。

でも、分譲の場合は住宅ローンの返済が終わるとランニングコストが激減する点が、賃貸との大きな違いです。40年間の試算では大差がなくても、もっと期間を長くするほど分譲のオトク度がアップします。

さらに大きく異なるのは、分譲の場合はローンが終わればマンションが自分の「資産」になりますが、賃貸ではなにも残らない点です。ただ、バブル期に買ったマンションがその後の値下がりで「負の資産」となってしまったように、経済情勢によってマンションの資産価値が大きく変動することも考慮に入れる必要があるでしょう。

また、試算では分譲と賃貸とで部屋の広さに差があります。この点については地域によっても事情が変わりますが、同じ地域でローン返済額と家賃とが同じぐらいであれば、分譲のほうが広いケースが一般的でしょう。

ライフスタイルの違いは損得では割り切れない

こうした事情を諸々考えると、どうも借りるより買うほうに分があるのではないでしょうか。とはいえ、分譲でも買い換えをすると負担が大幅に増えてしまいます。なにより、「一つの家に縛られず、好きなときに引っ越せる暮らしがいい」といったライフスタイルの違いは経済的な損得だけでは計れません。

このところやや上昇気味とはいえ、マンション価格に手頃感があり、ローン金利が低水準な今なら、「マンションを買って損をする」可能性は低くなっていることはたしかではないでしょうか。

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